07.14.2010
7月に入り、いよいよ季節は夏本番!
流れる汗を拭いながら本日ご紹介するのは、
ずばり「やきいも」。
はい。
全国から突っ込みのお言葉を頂戴しつつ、
進めさせていただければと思います。
いや、だってだって、
すんごくおいしいやきいも屋さんがあるって
聞いてしまったんですもの。
しかも“つぼ焼き”という方法で、じっくりと焼き上げたその味は、
しっとりと甘く、まるで「芋ようかん」みたいだと言うではないですか。
根っからのイモ好き山陰ですから、
行かない手はないでしょう。
というわけで、
6月末のイベント出店をもって今シーズンの営業を終了された
「やきいも日和」さんに滑り込み取材!
どうぞクーラーの効いた部屋で、お読みください。
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取材させていただいたのは、
「やきいも日和」の屋号で活動されている、チョウハシトオルさん。
壺をのせた専用リヤカーにて、販売しています。
※通常はこのような場所での営業はしておりません。
取材・撮影のためセッティングしてくださいました。
こだわりのつぼ焼きの話は、ひとまずおいといて。
まずは、やきいもをごらんあれ!

うひょー!と叫びたくなるような仕上がり!
高まる鼓動を抑えながら、
アツアツのやきいもを真ん中から割ってみると…
あぁ!
しっとりと水分をふくんだ黄金色の身がお目見えです!
一口食べると、
えええええ、なんやこれ!?
めちゃくちゃ甘い!
それでいてしっとりとした舌触りは、ほんとに芋ようかん!
ホクホクの石焼きいもとは断然違う感触にびっくりです。
つぼ焼き、ただものじゃねぇ!!
異常に興奮する私に多少びっくりされつつ、
あっというまに2個完食しちゃいました。
さて、こんなおいしいやきいもをつくるチョウハシさん。
実はこの方、本業はデザイナーなんです。
なぜ、やきいも屋さんをやろうと思ったのか。
なぜ、いわゆる軽トラの「いしやーきいもー」ではないのか。
そのあたり、聞いてきました。
地域とのつながりを求めて、「やきいも日和」。
都内や海外の設計事務所で働いていたチョウハシさんが、
どうせなら身近な人に役立つ仕事をしていきたいと
地元・神奈川県平塚へ戻ってきたのが昨年夏。
建築士の資格もとり、地元での開業準備を進めるものの、
当時は友人や知人が少なかったため
もっと地域の方とのつながりをつくる必要があると感じたそうです。
しかし商工会議所に参加するなど、いわゆる普通のことをしていては面白くない。
そこで目をつけたのが、地域で開かれる朝市やマルシェ。
年代・性別問わずみんなが食べられるものを販売して、
地域の人たちと交流を深めよう。
もともと料理好きだったチョウハシさんは、
“やきいも”の販売を思いつきます。
“地域”を意識したブランディング。
こうして、“やきいも屋さん”の構想を練り始めたチョウハシさん。
さすが本業デザイナーというだけあって、普通の「やきいも屋さん」は目指しません。
おいしいやきいもをつくることはもちろん、
どうせやるなら、地元の地域を意識したお店づくりにしよう。
若い人にも受け入れやすいように、見た目もオシャレな質感を意識して…
思い立ってから3ヶ月。
試行錯誤を繰り返しながら、
素材、調理法、包装にまでこだわった「やきいも日和」が
徐々に出来上がっていきました。
こだわり1「芋」
目指せ地産地消!の「やきいも日和」。
湘南・西湘地域でとれたさつまいもの他、
おじいさんの畑で無農薬栽培を目指し、畑作業にも取り組んでいます。
来シーズンは、もっと品種を絞り込み生産量も増やす予定だとか。
また、朝市などで出会う農家さんから直接仕入れることも検討中とのことです。
※ちなみに取材時は、季節柄茨城産のさつまいもでした。
こだわり2「安心安全」
実は、“やきいも屋さん”は食品衛生法に基づく営業許可はいりません。
芋が洗える流しと焼き上げる機械があれば、誰でも販売できるそう。
軽トラックと荷台の道具を1日レンタルいくらという形で
委託販売している会社も多いといいます。
でも、「食の安全」という時代背景もある中で、
どこの誰だか知らない人から食べ物を買うのってちょっと怖い。
そう考えたチョウハシさんは、
地元の芋を使用し、安全に調理したやきいもを提供することにしました。
こだわり3「つぼ焼き」
とにかく「普通」のやきいも屋さんにはしたくない。
調べてみると、「つぼ焼き」というやきいもの調理法があることを知ります。
実は「つぼ焼き」の歴史は、「石焼き」よりも古く、
昭和初期から八百屋さんの店先などで売られていたそうです。
さっそくつぼを購入し試作を重ねます。
つぼ焼きは、しっとり仕上がるのが特徴。
練炭の火加減の調整、芋をひっくり返すタイミングに苦戦しながらも、
ようやくあの芋ようかんのようなおいしいやきいもを完成させました。

これがつぼ焼きのしくみ。
さつまいもをつり下げて、練炭の熱で蒸し焼きにします。
煙はほとんど出ないので室内でもやきいもがつくれるのが特徴。
行儀よく並んだ芋がかわいい。
こだわり4「パッケージ」


「ちょっとこだわり過ぎちゃった」と語るパッケージは、とってもキュート。
やきいもを包むのは、
「やきいも日和」のロゴがスタンプされたクラフト紙。(写真上)
キャンディー状に包むことで、食べる時にお皿代わりにもなります。
たくさん買ってくれた人には、
新聞紙を再利用してつくった手提げ袋を。(写真下)
すべて手作りのため、朝市の前日は、包装紙の準備で徹夜することもあるんだとか。
昔ながらの食文化を伝えていきたい。
“地元の人とのつながりのため”はじめた「やきいも日和」でしたが、
販売を通してたくさんの人と触れ合う中で、
「食文化を伝える」という視点が大きくなってきたといいます。
チョウハシさんは言います。
『お客さんは単にやきいもを買うだけではなく、
店主との世間話を楽しみながら焼き上がりを待ったりして、
その行為自体を楽しんでいるようです。
初対面なのに「親近感」を抱くのが屋台販売のいい所かもしれません。
だからスーパーやコンビニに平然と並べられたやきいもを買うのって
ちょっと寂しいなって思うんです。
やきいもは冬の風物詩であり、
昔から八百屋さんの店先などで売られていた日本の大事な食文化。
そんなことを、やきいもの販売を通して気づかされたように思います。
やきいも屋さんからやきいもを買うという機会すら少なくなっている今、
昔ながらの食文化を伝えていくという意味で、
少しでもやきいもを買う機会と喜びを若い世代に広めていきたいですね。』
神出鬼没の「いしやーきいもー」ではなく、
ホームページやブログ、さらにはtwitterを駆使して
積極的な情報発信を行う「やきいも日和」。
(最近はtwitterで出店場所、
焼きあがり時間などの情報をリアルタイムで発信中だとか)
また、5月末に行われた音楽フェスティバル「Sense of Wonder」に出店するなど
今までのやきいも屋さんの枠を越えた精力的な活動にも注目です。
お客さんからも好評だったそうですよ!
昔ながらの食文化を伝える新しいスタイルに、ますます期待大です!
【ここで来シーズン告知!】
『やきいもキャラバン2010 ~全国の幻のイモを求めて~』
来シーズンのやきいも日和は、ますますイモまっしぐら。
全国各地の特産イモの“やきいも”を売り、その売上で旅をするという、
その名も『やきいもキャラバン』を構想中だとか。
地方でうまいと評判のイモ、市場には出回らないイモなどなど、
全国各地にはいろんなイモがあるそうなんです。
ん~素敵!私も学ランで応援キャラバンに出ようかな!
【今回紹介したお店】
「やきいも日和」
http://www.yakiimo-biyori.com/
*最新情報はtwitter「yakiimobiyori」にて発信中!
*各種イベントへの出店、ケータリングのご依頼は、HPまたはtwitterからどうぞ!